作成日時:2025年4月3日

ゴルフをするとなぜ腰が痛くなるのか?腰痛を予防するためには?

ゴルフってどんなスポーツ?

世代を超えて愛されている、生涯スポーツのひとつであるゴルフですが、ゴルフをした後は腰が痛くなるといったことがありませんか? 今回はなぜ腰に負担がかかるのかをお話ししていきます。

ゴルフは野球やバレーボールなどと同じ、回旋系スポーツに分類されるスポーツのひとつです。この回旋運動というのが腰にとっては一番のストレスとなります。

ある研究では腰痛のある方は、健常者に比べてL5/S1の回旋可動域・L1~S1の全腰椎の可動域が優位に大きい値を示したと述べています*1
*1引用:腰痛の有無による体幹回旋時の腰椎回旋可動域の比較 ~MRIを用いた検討~
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhsaiih/26/3/26_121/_article/-char/ja/

ゴルフに必要な可動域

実はこの回旋運動は脊柱(背骨)の中でも、胸椎で30-35度行われており、腰椎では5-7度程度と言われています*2。ここからわかるのは、構造的に腰は回らないということです。
*2引用:回旋運動を引き出すコツ—内腹斜筋に着目したエクササイズ
    理学療法ジャーナル 57巻5号 (2023年5月発行)

それでは、「もっと腰を回せ!」と表現される「腰を回す」とは実際にどこで起こっているのでしょうか? 先にお話ししている胸椎がそのひとつですが、他にも股関節で回旋 (内旋45度) を行えることが必要となります。

ここまでで、胸椎と股関節が重要であることはご理解頂け

可動域の本当の意味

腰が痛いから腰をほぐしてもらうことや、胸椎・股関節をほぐしてもらうだけでは、腰痛が改善しないことが多いです。

なぜ?と思って頂けたあなたには、以下の言葉の違いを覚えて頂きたいです。

可動域柔軟性」これらの言葉の違いをご存知でしょうか?

実はこれらの2つの言葉は明確に違います。

柔軟性は、動く範囲のこと言います。画像のように、物や人のサポートがあると動かせる範囲はこれに当たります。可動性は、自分の意思で動かすことのできる範囲のことを言います。(画像右のような形)

この柔軟性と可動性に大きな差が生まれてしまうと、怪我のリスクが大きくなったり、思うようにパフォーマンスを発揮することができなかったりしてしまいます。

マッサージや何かしらの治療などを受けた後に練習に行くと、テイクバックを取りやすくなることを感じたことがあるかと思います。しかし、思ったようにボールを捉えられなかった、、、終わった後には腰がまた張ってしまったり、、、といった経験もあるのではないでしょうか?

この可動性を獲得するためには、柔軟性を出すようなストレッチや施術を行い、その後に動くようになった範囲を使った運動を行うことが重要です。そうすることで、動く範囲から動かせる範囲になり、腰痛予防になるだけでなく、パフォーマンス向上にも繋がります。

まとめ

・ゴルフで重要な回旋運動は、股関節と胸椎で大きく起こる

柔軟性可動性には明確な違いがある

・可動域を獲得するためには、ほぐしやストレッチだけでなく、運動も合わせて行うことが重要

今回は、ゴルフの時に必要な「回旋運動」に関してお話しさせて頂きました。
この回旋運動が、適切な関節(特に股関節胸椎)で行われずに、無理に腰を回そうとしてしまうことで腰への負担が大きくなります。それによりゴルフをすると腰が痛くなってしまい、最悪の場合ヘルニアなどの疾患にも繋がりかねません。

パーソナルジムAID広尾では、幅広い知見と様々な資格をもったトレーナーがサポートしています。もし何か不安なことがありましたら、遠慮なく無料カウンセリングフォームにお問い合わせください。

経歴
ー2017-2023 学校法人杏文学園 杏文パフォーマンスセンター
ー2023-現在 株式会社N-SQUARE

資格
ー柔道整復師
ーNSCA-CPT
ーNASM-PES
ー第二期東京Active-Aid Program Level 1修了
ー第二期東京Active-Aid Program Level 2 修了